ホテル風早

亭主日記
Diary

集英社新書 発売中

2014年08月08日

亭主日記

お得意様でもある辛口ジャーナリストのSさんが「不敵のジャーナリスト 筑紫哲也の流儀と思想」を集英社新書で上梓。日田関係の取材も兼ねて最近何回かお話したが、送られてきた本を読むにつけ「惜しい人を日本は亡くした」という感慨深し。政治に限らず文学や芸術に対する造詣の深さは尋常でなく、まさに亭主の人生の師であった。
本誌でSさんがいみじくも指摘した「筑紫はピッチャーのように見えて、実はキャッチャーだった。声低く語りかける筑紫は、優れた語り手である前に、何よりも優れた聞き手であった」は、まさに亭主が学んだ多くのことの中枢でもあった。
浅学菲才の亭主ゆえ中々その境地には到達出来ぬが、勉強を続ければ師の何千分の一ぐらいの人間まで成長するのか?無理とはわかっているが努力だけは続けねば・・・。「正しいことを言うときは 少しひかえめにするほうがいい 正しいこと言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気付いているほうがいい」 吉野弘のこの一節を指針として。